古民家 再生工事完成見学会
今年サンケイが建物の売却をさせて頂いた古民家の
再生工事完成見学会が開催されていましたので、
お邪魔させて頂きました。(10月下旬)
再生工事を行なわれたのは、
長野県諏訪市の(有)山田住建 さんです。
見学会は新聞でも掲載されました。
こちらはギャラリーのように素敵な2階のお部屋です。
萱と柱のシックな色と(壁と窓の縁取りの)白のコントラストにハッとしました。
窓の正面に立つと窓の中央に(写真では写っていませんが)蓼科山が見えます。
黒い空間を切り取る白い枠の先に山の緑が見えた時は、嬉しくなりました。
また窓に向かい走る二本の柱、その上には3灯の照明。…素敵です。
この照明の昔の姿は…
長持(ながもち)です。
収納として活用されてきた長持も再利用され、今度は皆を光で照らしてくれる素敵な照明に生まれ変わりました。
闇夜(室内ですが)宙に浮かぶ長持の下から発する光に想像力をかき立てられました。
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完成した屋根 ↓ ↓ 工事中の屋根
以前のブログで社長が紹介していましたが、工事中は屋根の色見本を4色塗ってありましたが(写真右上)
この色(左上)になったんですね。建物と周りの雰囲気に溶け込んでいます。
靴を脱がずに気軽に立ち寄れる土間の上部は吹き抜けになっており、歴史感じる萱が見られます。
こちらの土間は壁土を利用して作られており、まだ完成ではありません。
というのもこれから1〜2年の間、ヒビが入ったら埋めるように叩き、それを繰り返して、やっと完成を迎えるそうです。
1〜2年、その間にオーナーさんはどのような時間をここで過ごされるのでしょうか。
職人さんと何度か顔を合わせ、年月を経て土間が出来上がっていくことに魅力を感じます。
優しい色合いの壁は珪藻土にわらすさを混ぜたものだそうです。
珪藻土は湿気を吸ってくれたり出してくれたり、実用的でもあり、色と壁のテクスチャーから暖かみを感じられます。
(上左)土間の隣は洋室、その隣がトイレでした。(右上)トイレの隣が洗面所とお風呂です。
このトイレ〜お風呂の付近は以前はなだらかな傾斜になっており、そこに石が敷き詰められて馬の休憩所だったそうです。
トイレは(洗面所も)車いすでもストレス無く出入り出来る広さです。(右)見事な檜の大きめお風呂です。
建物中央の広いリビングです。天井の色が建物の歴史を感じさせ、落ち着きます。
(左上)リビングから、土間がちらっとのぞけます。実用的でもあり、どちらかの照明を消してもここから光がもれて良いですね。
(右上)床はまるで木のパッチワークのような、楽しい色の合わせです。
今は技術が向上した為このような小さな木片も張り合わせる事が出来るそうです。マットな感触の床は触り心地が良かったです。
(左上)リビング隣のお部屋からは庭木が見えます。
(右上)クローゼットの上には障子紙が貼ってあります。きっと夜にはクローゼットをあけるとほんのり隣のお部屋の明かりが
もれるのでしょうか。またデザインだけではなく湿気がこもらずにこちらも実用的です。
(左上)左上部が、隣のクローゼットの障子部分です。こちらの左の壁は新しく作り、
この和室右側にあった押し入れの柱を持って行きクローゼットを作られたそうです。
(左上)冒頭の2階のお部屋へ行く階段を上った所から見た景色です。写真の右下が土間です。
この柵になっている竹は、南大塩の古民家で養蚕で使用されていた道具の一つです。
(右上)歴史感じる、囲炉裏の煙で燻された萱です。
歴史ある建物に現代の生活スタイルに適した再生工事を行い、新しいオーナーさんが新たにその建物と共に暮らして行く
ことは素敵なことですね。
様々な選択肢がありますが、住宅をお探しのお客様が、お客様にとっての良い物件や土地、また心から心地よいと思える
家作りとの出会いがあるといいな、と改めて思いました。
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関連記事:8/23ブログ「古民家の再生工事」(←今回ご紹介させて頂いた物件の再生工事時のブログです)
建築施工:(有)山田住建
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